もっと俺を欲しがって?
「アアアア…だめだ目を閉じると頭の中を数列がグルグル…」
「いや目閉じて歩くなよ危ねーだろ」
勉強会を終え、私と戸澤は昇降口に向かって歩いていた。
「てか戸澤部活は?」
「はぁ?とっくに引退したっつの」
「え!そうなの!?」
「まあ?夏の大会、3回戦負けしましたし~」
はは、と自虐気味に笑う戸澤。
「へーそうだったんだ。戸澤に興味なさすぎて全然知らんかった」
「おい死ぬほど失礼だな」
「でも頑張ってたよね」
私は知っている。
戸澤が学校終わって誰よりも早く部活に向かってたの。
授業聞かずに、隣でこっそり握力トレーニングしてたこと(なのにナゼ成績いいんだ…)。
「戸澤は頑張ってた。それだけで帰宅部の私からすれば、大尊敬だよ」
何か一つでも打ち込めることがあるって、すごいことだよ絶対。