悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
「参加している家臣らから賞賛を得られれば、そのまま婚約も実質的に承認となります。――いかがされますか?」

「その日に、告白するよ。頑張るよ」

確認されたミッシェルが、前向きにそう言った。

最近は、一皮むけたかのような強さを彼女の中に覚えた。だいぶ明るくなって、積極的になり、精神的にも元気になっている気がする。

前世にあったゲームのファンからは、憂いのある雰囲気が神秘的だと、絶大な支持を受けていた〝高貴なる令嬢〟ミッシェル。

ああ、でもやっぱり明るい表情が一番いい!

こうして、よく見るようになってから、より実感していた。一番の推しである彼女のそんな変化が、アメリアにはとても嬉しい。

その時、ミッシェルが不意に唇をきゅっとした。小さくなったかと思うと、そのまま下を向いてしまう。

「どうかしたんですか?」

気になって尋ねたアメリアは、その横顔を覗き込んでハッとした。

ミッシェルは、その白い頬を染めてとても恥じらっていた。瞳は潤んでいて、スカートの上でほっそりとした手を握りしめている。

クラークが、顔面は冷静ながらぶるぶると震え始めた。もう声も出ない状況であるらしい。ここは、自分が尋ねなければ。

そう思ったアメリアは、唾を飲み込むとどうにか口を開いた。

「み、ミッシェル様、いかがされましたか?」

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