悪役令嬢ですが推し事に忙しいので溺愛はご遠慮ください!~俺様王子と婚約破棄したいわたしの奮闘記~
「どうやら、言葉ではうまく伝わらないようだから、これからはどんどん愛情表現していこうと思う」

エリオットは、アメリアのチェリーピンクの髪を一房手に取ると、見せつけるように目の前でちゅっとキスを落とす。

その仕草に、胸が大きく高鳴った。そんなことをされたら、途端に逆らえなくなるのを感じて、その強い色香を前にくらくらする。

――ここへきて、自分の大変な変化に気づいた。

ほのぼの恋愛のワンコ系だとか、難攻不落のツンな眼鏡系だとか、正統派イケメン王子様とか、どの美男子だって異性として全くトキメキはなかったのに。

彼こそが、私の好みになっているっぽい。

つまりエリオットの全部にドキドキしている自分がいる。そもそもアメリアは、前世でも恋未経験者だ。ずっとこの調子だと、正直、心臓ももたない。

「せ、攻めっせめの溺愛モードなんて、反則です!」

アメリアは、せめてもの抵抗と思って叫んだ。



けれど、その後エリオットからもう一度とキスをせがまれた。結局恥ずかしさマックスで「はい……」答えさせられたあげく、上機嫌な彼に、再び濃厚な口付けを受けたのだった。








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