No rain,No rainbow
そっと見上げたら、律さんの目も私を見ている。

穏やかで深い優しさに満ちた、律さんの目の色に吸い込まれそうになる。

「…もしかして、恥ずかしいの?」

上から問いかけられた。

素直に頷きかけた瞬間、

部屋じゃあんなに素直なのに…?

顔を寄せて、囁かれた。

「……っ…、」

返す言葉が見つからなくて。

でもなんだか、周りのことなんてどうでも良くなってしまった。

この優しい色をした両目が、私だけを映してくれるのだ。

それだけで、私の恥ずかしいなんて感情はもう、どうでも、いい。 


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