ウソツキハート



その時、頭の上で間抜けな音がした。



いつものように『ぴゃん。』と音をさせて、開いたエレベーター。



反射で顔を上げれば、



「…キミは、泣いているのか笑っているのか…。おかしな子だねぇ。」



困ったように笑う、前に会った40前半のスーツを着た男の人。



「…どっちも…、です。」



返したあたしに、



「そうかそうか、感情豊かだねぇ。」



朗らかに笑って見せた。



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