ウソツキハート


「顔、洗ってくる。」


優しいキスにほだされて、ぼーっとしていたために、あらたのそんなコトバに反応が遅れた、あたし。


あ…、ヤバいかも…。


気がついた時には既に、手遅れで。


せめてもの抵抗を。うつ伏せでベッドに潜り込んだ。


そんな抵抗は、当然のように戻って来たあらたの手で、解かれてしまう。



「あんず。こっち、向け。」


剥がれた毛布。



頭の上で、あらたの声がする。


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