政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
外が暗くなったのも相俟って窓から見える夜景は素晴らしかった。
剣呑な空気のせいで素直にそれを楽しめないのが嫌だった。
座るように指示されて、私はソファに腰を下ろした。彼はフロントに電話をして絆創膏と消毒液などを頼んでいる。
それを見ながら、何度目かのため息を心の中で溢した。
彼がすっと私の隣に腰を下ろす。彼の場合はまだ仕事があるはずなのに、こんなところでゆったりしていていいのだろうか。
「日和、顔赤いけど…アルコール飲んだ?」
「うん…最初のグラスに入っていたのがアルコールだったみたいで。間違えて飲んじゃって」
「…間違えて?」
「知らなかったの。でも一杯だけだから」
すっと彼の手が私の頬を包み込んだ。音もなく行われたそれに私の体が硬直した。嫌ではない、緊張してしまうのだ、どうしても。
「顔真っ赤。それに…目も赤い」
「ごめん…」
虹彩まではっきりとわかるほどの至近距離に私の心拍数が無意識に上昇していく。
と、ドアをノックする音で楓君が私から離れた。
息を吸うのも忘れるほど彼の瞳に吸い込まれそうだったから、一拍おいて呼吸をした。
「足、見せて」
戻ってきた彼の指示に従い、足を見せる。踵あたりが赤く擦れたようになっており、中心部分は少し腫れていた。
剣呑な空気のせいで素直にそれを楽しめないのが嫌だった。
座るように指示されて、私はソファに腰を下ろした。彼はフロントに電話をして絆創膏と消毒液などを頼んでいる。
それを見ながら、何度目かのため息を心の中で溢した。
彼がすっと私の隣に腰を下ろす。彼の場合はまだ仕事があるはずなのに、こんなところでゆったりしていていいのだろうか。
「日和、顔赤いけど…アルコール飲んだ?」
「うん…最初のグラスに入っていたのがアルコールだったみたいで。間違えて飲んじゃって」
「…間違えて?」
「知らなかったの。でも一杯だけだから」
すっと彼の手が私の頬を包み込んだ。音もなく行われたそれに私の体が硬直した。嫌ではない、緊張してしまうのだ、どうしても。
「顔真っ赤。それに…目も赤い」
「ごめん…」
虹彩まではっきりとわかるほどの至近距離に私の心拍数が無意識に上昇していく。
と、ドアをノックする音で楓君が私から離れた。
息を吸うのも忘れるほど彼の瞳に吸い込まれそうだったから、一拍おいて呼吸をした。
「足、見せて」
戻ってきた彼の指示に従い、足を見せる。踵あたりが赤く擦れたようになっており、中心部分は少し腫れていた。