政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】
エプロンを付けてからキッチンに立って朝食の準備をしていると楓君が起きてきた。
おはよう、とぎこちない挨拶になってしまったのは昨夜のことがどうしても思い出されてしまうからだ。
楓君もおはようと短く返してきたがすぐにこちらへ向かってくる。
顔を上げると眉間に皺を寄せる彼が顔を覗き込んでくる。
「どうしたの?」
「具合悪いんじゃないの?顔色悪いけど」
「…そんなことないよ」
市販の風邪薬を常備していなかったのを後悔した。
彼が出かけてからすぐに買いに行く予定だった。楓君の手のひらが伸びてきて私の額に触れる。ビクッと体を揺らした。
「熱あるじゃん。朝食なんていいから、」
「でも…」
「ほら、早く」
手を引き、私の寝室に進むと半ば無理やりベッドに寝かせる。そして彼が一旦部屋を出る。
熱があるような顔をしていたのかな。
ふぅ、と息を吐いてから天井を見つめる。朝食の準備が出来なかった罪悪感もあるが、こんな時に風邪をひく自分も嫌だった。
彼が会社へ行く支度をしていると思っていたらどうしてか再度私の部屋に来た。
「楓君?準備は…―」
体温計とミネラルウォーターを手にした彼がベッドサイドテーブルにそれらを置く。
おはよう、とぎこちない挨拶になってしまったのは昨夜のことがどうしても思い出されてしまうからだ。
楓君もおはようと短く返してきたがすぐにこちらへ向かってくる。
顔を上げると眉間に皺を寄せる彼が顔を覗き込んでくる。
「どうしたの?」
「具合悪いんじゃないの?顔色悪いけど」
「…そんなことないよ」
市販の風邪薬を常備していなかったのを後悔した。
彼が出かけてからすぐに買いに行く予定だった。楓君の手のひらが伸びてきて私の額に触れる。ビクッと体を揺らした。
「熱あるじゃん。朝食なんていいから、」
「でも…」
「ほら、早く」
手を引き、私の寝室に進むと半ば無理やりベッドに寝かせる。そして彼が一旦部屋を出る。
熱があるような顔をしていたのかな。
ふぅ、と息を吐いてから天井を見つめる。朝食の準備が出来なかった罪悪感もあるが、こんな時に風邪をひく自分も嫌だった。
彼が会社へ行く支度をしていると思っていたらどうしてか再度私の部屋に来た。
「楓君?準備は…―」
体温計とミネラルウォーターを手にした彼がベッドサイドテーブルにそれらを置く。