政略結婚のはずですが、溺愛されています【完結】

楓君の体が私の足を割って入る形になり、更に羞恥心を搔き立てるように彼が私の頬に軽くキスを落とした。

「ずっと、待ってるんだよ。俺は」
「楓君…」

 ゆっくりと近づく顔に私は目を閉じた。柔らかい感触が広がる。唇が重なるだけでこんなにも緊張してドキドキして、楓君のことしか考えられないのは彼のことを好きだからだ。
「…んん!」

 彼の唇が私のそれに重なって、これで終わりかと思った。しかし楓君は離れようとはしない。
呼吸が苦しくなってバタバタと手足を動かす。
すると彼がようやく唇を離してくれた。

「…はぁっ…か、えでくん…ストップ…」

 胸を大きく上下させ、必死に酸素を吸い込む。今ならば体温計で熱を計れば、微熱以上は絶対にあるはずだと思った。
楓君はようやく私の両手首を解放した。
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