何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【後編】
「よかったわね。死ななくて。」
かずさはこの期に及んでも、山奥の彼の隠れ家までわざわざ足を運んでいた。
なぜなら、月斗は凝りもせず、またこの場所へと戻って来ていた。
やっぱり、古巣であるここが一番落ち着くようだ。
「こんな所まで追いかけてくんのか?お前ひまだな。」
月斗がそう言うのも無理はない。城の中ならまだしも、こんな所までわざわざ自分を追って来るなんて、やっぱりそんなかずさの意図が気になる。
そう考えていた月斗は、かずさをいつものように睨んだが、追い返すような言葉を吐く事はなかった。
少しずつ月斗の中の何かも、変化しつつあるようだ。
「天師教に助けられたんでしょ?」
かずさはまるで見ていたかのように、そう彼に尋ねた。
やっぱりいつだって、彼女には何でもお見通しなのだ。
「あ?なんで俺がアイツに助けられなきゃなんねーんだよ。」
それでもまだ、月斗は憎まれ口をたたく。
どうやら、彼は天使教に助けられたなんて、そんな事実は認めたくないようだ。
「フッ。」
かずさが口元にうっすら笑みを浮かべた。
そんな風に強がっていても無駄。と言わんばかりに。
かずさはこの期に及んでも、山奥の彼の隠れ家までわざわざ足を運んでいた。
なぜなら、月斗は凝りもせず、またこの場所へと戻って来ていた。
やっぱり、古巣であるここが一番落ち着くようだ。
「こんな所まで追いかけてくんのか?お前ひまだな。」
月斗がそう言うのも無理はない。城の中ならまだしも、こんな所までわざわざ自分を追って来るなんて、やっぱりそんなかずさの意図が気になる。
そう考えていた月斗は、かずさをいつものように睨んだが、追い返すような言葉を吐く事はなかった。
少しずつ月斗の中の何かも、変化しつつあるようだ。
「天師教に助けられたんでしょ?」
かずさはまるで見ていたかのように、そう彼に尋ねた。
やっぱりいつだって、彼女には何でもお見通しなのだ。
「あ?なんで俺がアイツに助けられなきゃなんねーんだよ。」
それでもまだ、月斗は憎まれ口をたたく。
どうやら、彼は天使教に助けられたなんて、そんな事実は認めたくないようだ。
「フッ。」
かずさが口元にうっすら笑みを浮かべた。
そんな風に強がっていても無駄。と言わんばかりに。