何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【後編】
「…。」

京司は自分の仕事部屋から、ボーッと外を眺めていた。

「天師教様。」

すると彼の背後から突然声がし、我に返った京司は、外の景色から背後に立つ人物へと、ゆっくり目を動かした。

「ん?」
「宰相様がお呼びです。」
「…反乱の話か…。」

京司はわかっていた。宰相が京司を呼びつけた理由を。
ここ最近は、反乱軍が各地で仲間を集めているという情報が、どこからともなく広がりつつあった。
そしてその反乱軍の脅威が、この町を不安に陥れている事も京司には全てお見通し。

しかし、わからなかった。
天使教がどうするべきか…。

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