白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
「んっ……」
慣れないキスは歯を当ててしまいそうで怖い。
すぐ唇を離そうとした次の瞬間、琥白さんが私の後頭部をもって、そのまま強引にキスを続行する。
慌てて身を引こうとしたけど、琥白さんはまるで楽しむように何度も何度も口づけ、そのうち、口内に舌を差し入れた。
「んんっ……!」
当たり前のように舌を這いまわらせて、口内を全て奪うようにキスをすると、唇の端から流れた唾液すら舐めとって、また口づける。
激しいキスに息もできないでいると、息の代わりに目に涙がにじんだことに気づいた。
慌てて琥白さんを押すと、琥白さんはその手を掴んで、手の間に指を這わせると、私に目線を合わせてくる。
やけに妖艶なその大人の雰囲気に、香りに……身体の中で、何かが音を立てた。
思わず目を瞑ると、琥白さんはクスリと小さく笑って、私の耳元に唇を近づけ低い声で囁く。
「これはおしおきです。この意味がお分かりになりますか?」
「……っ!」
思わず言葉に詰まると、琥白さんは続けた。