白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 そして飲み初めて2時間。

「ったくどうなってるのよ! 琥白は! この豊満な胸に興味ないなんておかしいんじゃないの!」
「お酒、弱かったのか……」

 愛華さんと飲んだことはなかったけど、明らかにお酒に弱い。そのうえ、ペースが速い。酔ってしまうのは当たり前のことだった。

 私は自分の手元にあったワインに口をつける。二人で飲んでいると、その相手が先に酔った場合、自分はいくら飲んでもあまり酔えなくなるものだ。

(お酒だけはやたら強い兄が少し恋しい……)

 そう思いながら、いつのまにかワインを全部飲み尽くしていた。

 私が、バーテンダーに水と自分のワインのお代わりを頼んだのに、愛華さんはさらにカクテルのお代わりを頼んだ。
 そして水とカクテルとワインが来て、私が止めるより前、愛華さんはカクテルをグイっと飲むと、グラスを置いて叫んだ。

「『ふたばにしか欲情しない』なんて、どんな性癖なのよっ!」

(なんだそれは! 琥白さん、何言ったのよ⁉︎)
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