白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
そう思っていると、不意に琥白さんは私の額に軽いキスをした。
「なっ……こ、ここ! 外!」
慌てる私の頬を、琥白さんはゆっくり撫でる。その温もりに一気に絆され目を瞑ると、琥珀さんは熱い指で私の唇をなぞった。
「こ、琥白さん……?」
そんなことされれば、身体がゾワゾワと粟立つ。
しかも、パリの街の中で、なんて……なんだかやけに背徳感もある。
顔を上げると琥白さんは妖艶に微笑んでいて、私はそれを見て一気に顔が熱くなった。