白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 食事を終え、バクバクとなる心臓の音を感じながらホテルの部屋に入った途端、すぐに食べられるようなキスを繰り返される。

「んっ! も、もう? ちょ、待って……!」

(やっぱり一瞬だけでいいから、ちょっと待ってぇぇええええ!)

 なのに琥白さんは、そのまま私を抱き上げて、容赦なくベッドに沈めると、

「もう待たない」

と低い声で私に告げた。
 その声に、香りに、背中から粟立つ。
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