白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい
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待ち合わせは昌宗のアパートメントだった。
玄関ドアを開けた昌宗の顔が日本にいた時よりずいぶん晴れやかなことに気づく。
「元気そうだな」
「もう、すっかり。パリの空気は僕に合ってるみたい。早く軌道に乗せて、ふたばも呼んであげたいなぁ」
「それはよかった」
それから事業の相談に乗って、昌宗はずっと楽しそうで。
俺は心底ほっとしていた。
仕事の話が終わって、昌宗がコーヒーを淹れてくれて、俺に渡す。
俺はそれを受け取り口をつけると、うまっ……! コーヒーショップ作れば? と思わず言ってしまう。
昌宗は、それもいいねぇ、一緒にやる? と俺に言った。日本にもパリの街並み作ってさ、パリで一号店、そこで二号店やるの。と無邪気に友は笑う。
俺はそんな未来も悪くないな、と思っていた。