白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

「私はこれまでそういう経験もないですし、そんなことを言われても返事に困ります。だからもうそういう発言は少し控えていただけると……っ」

 するりと右手の指の間に指を滑り込まされる。
 と思ったら、そのまま琥白さんは私を目の前のベッドに押し倒した。

「琥白さん!」

 私が慌てて逃げようと身をよじっても全く身体は動かず、琥白さんを睨みつけると、琥白さんは右手で優しく私の頬を撫でる。

「結婚後までは何もしないとおっしゃったでしょう!?」
「最後まではしません。誓います」

 琥白さんは私の目をまっすぐとらえる。

「それでも、嫌ですか?」
「嫌と言うわけでは……」

(嫌だって、私の立場で言えるはずないじゃない……)

 それがやけに悔しかった。
 すると琥白さんは少し困ったように目を細めて口を開く。

「いつものように後で唇を拭ってもいいです。あなたがそうしなくてもいいくらいになるまで、一緒に練習しましょう」
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