白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

(練習って……)

 この前は鍛錬って言ってたな……とかしょうもないことを考えていると、そっと琥白さんの唇が重なる。

「……んっ……」

 その感触は柔らかくて、そしてやけに熱かった。
 パリでしたように無理矢理、口の中を奪われるようなものではない軽いキスに、少し驚いた。
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