白檀の王様は双葉に芳しさを気付かせたい

 朝食をとって支度を済ませると、運転手の野中さんの運転する車に乗り込む。
 私は後部座席、神尾さんは前の助手席に座った。

「そう言えば……お二人とも、この前はありがとうございました」

 遅刻しそうになった時車を手配してくれたのは、神尾さんとこの運転手の野中さんだったのだ。

 野中さんは、めっそうもない、といい、神尾さんも首を横に振る。

「そんなこと、お気になさらず。当たり前のことですし、むしろいつもこちらが感謝しています」

 神尾さんはそんなことを言った。
< 86 / 232 >

この作品をシェア

pagetop