一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
「弟大好きなお兄さんなんだね。私はひとりっ子だからちょっとうらやましい」

「過保護すぎるんだ。あのブラコンは」

 私がくすくす笑っていると、深冬のむっとした顔が近付いてきた。

 指の先で顎を持ち上げられて口づけられる。

「なにがそんなにおかしい?」

「困っているあなたを見るのが珍しくて。かわいいところもあるんだね」

 キスに動揺したとは思われたくなくてわざとからかうように言うと、今度は噛み付くように唇を塞がれた。

「癪だな」

「ちょっと、深冬――」

 後ろに向かってたたらを踏んだ私を壁に追い詰め、彼はさらに深いキスを繰り返す。

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