一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
「いや、実際すごいよ。ホテルレセントにいる友達に聞いたんだけど、そっちでも暴君すぎてすごかったらしい」

「皐月様がアモラリアを気に入ったら、これからは橘さんに一任だな……」

 口々にねぎらいと称賛の言葉をかけられ、改めてこの職場に来てよかったと思った。

 彼らは社長の妻であっても私とほかのスタッフで扱いを変えない。

 やはり一流のホテルには一流のスタッフが揃うのかと、自分のことは棚に上げて感心した。



 昼食は意外なほど楽しかった。

 皐月さんはわがままかもしれないが、悪い人ではない。

 話の引き出しが多い彼には終始笑わせてもらい、申し訳ないことにご馳走までされてしまった。

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