一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
 それこそ私がなにも考えられなくなるほどとろけて、彼の甘さに溺れてしまうまで。あるいは溺れてからも。

「もう……あなたのことしか考えられないよ」

 どうせ見抜かれてしまうのならと自分の心を晒しだすと、腰から太ももへ向かおうとしていた手が止まった。

「いつからそんな煽り方をするようになった?」

 そう言いながら彼が私の両足を左右に割り開き、太ももの内側に吸いつく。

「ほかの男との付き合いで覚えたんじゃないだろうな」

「あっ」

 はっきりと独占欲を滲ませた深冬が私のやわらかな場所に歯を立てた。じゅっと強く吸い上げられて背中がのけぞり、咄嗟にシーツを握る。

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