一夜では終われない~ホテル王は愛しい君を娶りたい~
 容姿も地位も性格も完璧だといっていいほど魅力のある人なのに、彼は私以外を愛さないし愛せない。

 改めて、私は彼のために生まれてきたのかもしれないと思った。

 そして彼も私のために生まれてきたのだろう、と。

「んっ……」

 太ももからさらに奥へとすべった深冬の口づけに震え、自分の手が自由だと思い出して小指を噛む。

「あ……やっ……」

 これで声を出さずに済むかと安心したが、彼は私の逃げを許さなかった。

 恥ずかしい場所にいくつも降り注ぐキスは私からたやすく濡れた声を引き出し、あっという間に高みへと追い詰める。

「や、だ……深冬……そんな、とこ……っ」

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