片恋
少し離れたところにいる人にも聞こえるようにと配慮したのか、延藤くんは大きめの声で話す。


「付き合ってるフリ? ……なにそれ」


延藤くんに聞いている女子は、私の方にも目をやったけれど、延藤くんがどんな話をするつもりでいるかが見えないから、私は口を開かなかった。


「いや、真桜ちゃんって、前はずっと伊月と一緒にいたじゃん? それで、一部から嫌がらせ受けてたらしいんだよね」


ああ、そういうことにするんだ。

伊月くんといたことで、私に嫌がらせをしていたのは、確かあなたでしたが。
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