エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「お前は、仕事のリサーチをしたいと言った。目的を違えるな。本屋、コンビニ、それ以外はオプションだ。ついでに行ける近場にしろ」
腕組みをして言われて、私もグッと言葉に詰まった。
「はい……」
私の気分は、ジェットコースター並みに乱降下して、またしても沈んだ。
純平さんが私を見下ろし、「はあ」と声に出して溜め息をつく。
「まあ……水族館くらいなら、付き合ってやってもいい」
彼らしくないお慈悲を理解するのに、たっぷり一拍分の時間を要した。
「……えっ!?」
目を剥いて、素っ頓狂な声をあげた私に、純平さんは鬱陶しそうに片目を瞑る。
そして、どこかわざとらしく左手首の腕時計に目を落とし、
「十分になる。話は終わりだ」
私の腕から自分の腕を引っこ抜いて、今度こそ止める隙を見せずに、さっさと身を翻した。
「は、はいっ! お休みなさい!」
私は条件反射で姿勢を正し、メゾネットフロアに続く階段を上っていく彼の背中を見送って……。
「……うわああ」
心臓がバクバクと騒ぎ出す。
火照った頬を両手で押さえて、その場にしゃがみ込んだ。
まさか、純平さんが、私のために休みを取ってくれるなんて。
その上、デートに誘ってくれるなんて、嬉しすぎる……!
私は、降って湧いたデートへの期待に、胸を弾ませた。
腕組みをして言われて、私もグッと言葉に詰まった。
「はい……」
私の気分は、ジェットコースター並みに乱降下して、またしても沈んだ。
純平さんが私を見下ろし、「はあ」と声に出して溜め息をつく。
「まあ……水族館くらいなら、付き合ってやってもいい」
彼らしくないお慈悲を理解するのに、たっぷり一拍分の時間を要した。
「……えっ!?」
目を剥いて、素っ頓狂な声をあげた私に、純平さんは鬱陶しそうに片目を瞑る。
そして、どこかわざとらしく左手首の腕時計に目を落とし、
「十分になる。話は終わりだ」
私の腕から自分の腕を引っこ抜いて、今度こそ止める隙を見せずに、さっさと身を翻した。
「は、はいっ! お休みなさい!」
私は条件反射で姿勢を正し、メゾネットフロアに続く階段を上っていく彼の背中を見送って……。
「……うわああ」
心臓がバクバクと騒ぎ出す。
火照った頬を両手で押さえて、その場にしゃがみ込んだ。
まさか、純平さんが、私のために休みを取ってくれるなんて。
その上、デートに誘ってくれるなんて、嬉しすぎる……!
私は、降って湧いたデートへの期待に、胸を弾ませた。