エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
そして。
「おい。なんの真似だ?」
私の胸元から、探るように問いかけてきた。
「疲れちゃったかなあ、って」
「あの程度で疲れはしない。警察の体力を舐めるな」
「う。で、でも、純平さん、こうすると『癒される』って言ってたから」
私がモゴモゴと弁解すると、小さく息をのんだ気配がした。
「あれ。覚えてませんか?」
肯定も否定もしてくれないけど、なにか間違えた感が漂う。
「純平さん、上司に苦手な日本酒勧められて、酔っぱらって帰ってきて、それで……」
――そう。あの時の純平さんは相当酔っぱらっていた。
もしかして、覚えてないんじゃなくて、酔っ払いの戯言でしかなかった、とか?
それなら、とんでもなく恥ずかしい……!
「……! す、すみません」
私は慌てて、パッと腕を離した。
ところが。
「それで? 誘ってるのか? いっちょ前に」
「ひゃっ……」
純平さんが、私の胸に顔を擦りつけてきた。
「あ、あああのっ! 純平さ」
「悪いな、受け身は嫌いだ。誘惑に乗って、女を抱いたことはない。手を出すのは、俺の気が向いた時。つまり」
彼は、意味深に言葉を切って、ゆっくり顔を上げた。
私と目が合うと、ニヤリと狡猾な笑みを浮かべる。
「おい。なんの真似だ?」
私の胸元から、探るように問いかけてきた。
「疲れちゃったかなあ、って」
「あの程度で疲れはしない。警察の体力を舐めるな」
「う。で、でも、純平さん、こうすると『癒される』って言ってたから」
私がモゴモゴと弁解すると、小さく息をのんだ気配がした。
「あれ。覚えてませんか?」
肯定も否定もしてくれないけど、なにか間違えた感が漂う。
「純平さん、上司に苦手な日本酒勧められて、酔っぱらって帰ってきて、それで……」
――そう。あの時の純平さんは相当酔っぱらっていた。
もしかして、覚えてないんじゃなくて、酔っ払いの戯言でしかなかった、とか?
それなら、とんでもなく恥ずかしい……!
「……! す、すみません」
私は慌てて、パッと腕を離した。
ところが。
「それで? 誘ってるのか? いっちょ前に」
「ひゃっ……」
純平さんが、私の胸に顔を擦りつけてきた。
「あ、あああのっ! 純平さ」
「悪いな、受け身は嫌いだ。誘惑に乗って、女を抱いたことはない。手を出すのは、俺の気が向いた時。つまり」
彼は、意味深に言葉を切って、ゆっくり顔を上げた。
私と目が合うと、ニヤリと狡猾な笑みを浮かべる。