エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
彼の方から唇を離した時、私は胸を上下させるほど、呼吸を乱していた。
「なん、ど……」
無意識に、行動の意味を問いかけると。
「俺はお前が好きだ」
キスで濡れた唇が、そういう形に動くのを見た。
「……え?」
それでも耳を疑って、呆然と聞き返してしまう私に、彼は切なげに目を細める。
「認めるのも悔しいが、好きなんだお前が。狂おしいほどに」
言葉通り不服そうに、焦れた様子で、私をギュッと抱きしめた。
「もっともっと可愛がってやる。愛してやる。だから、俺から逃げるな。俺のもとにいろ」
力強く優しい温もりに、全身が包み込まれる。
久しく遠ざかっていたけれど、忘れはしない。
身体に、肌に、すべての感覚の奥深いところまで刻み込まれた、なによりも大事な人の体温——。
「純平、さ」
津波のように押し寄せる、熱い想いで胸が詰まった。
私は、ひくっと喉を鳴らして――。
「わた、私も、純平さんが好きです」
彼の背中に両腕を回し、その胸に頬を擦り寄せながら、やっとの思いで言葉にした。
「私の方が、もっと前からずっと好き。大好き。大好きですっ……!」
涙にのまれ、情けない泣き声になってしまったけど、私の想いは彼の心に直接届けることができたようだ。
「そうか。……ありがとう」
「なん、ど……」
無意識に、行動の意味を問いかけると。
「俺はお前が好きだ」
キスで濡れた唇が、そういう形に動くのを見た。
「……え?」
それでも耳を疑って、呆然と聞き返してしまう私に、彼は切なげに目を細める。
「認めるのも悔しいが、好きなんだお前が。狂おしいほどに」
言葉通り不服そうに、焦れた様子で、私をギュッと抱きしめた。
「もっともっと可愛がってやる。愛してやる。だから、俺から逃げるな。俺のもとにいろ」
力強く優しい温もりに、全身が包み込まれる。
久しく遠ざかっていたけれど、忘れはしない。
身体に、肌に、すべての感覚の奥深いところまで刻み込まれた、なによりも大事な人の体温——。
「純平、さ」
津波のように押し寄せる、熱い想いで胸が詰まった。
私は、ひくっと喉を鳴らして――。
「わた、私も、純平さんが好きです」
彼の背中に両腕を回し、その胸に頬を擦り寄せながら、やっとの思いで言葉にした。
「私の方が、もっと前からずっと好き。大好き。大好きですっ……!」
涙にのまれ、情けない泣き声になってしまったけど、私の想いは彼の心に直接届けることができたようだ。
「そうか。……ありがとう」