エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
一度言葉を切ると、私の頭に腕を回して自分の太腿の上にのせた。


「身体、辛いだろ。横になってろ」

「はっ、はい……」


ご指摘通り、彼にたっぷり愛でられた後で、全身が幸せな気怠さで支配されていた。
でも、まさかの膝枕……胸きゅんと緊張で、心臓がドキドキうるさくて落ち着かない。
なのに、純平さんの方はいつもと変わらない涼しい顔だ。


「さっきお前から聞いた話は、伝えておいた。不足があれば、また話を聞くことになるかもしれない」


私の髪を撫でながら、なんとも冷静に説明してくれる。


「も、もちろん、平気です」


甘く濃厚な情事の後——ピロートークは、後回しにされた事情聴取だった。
私は聞かれたことに答えている間に、眠ってしまったのだろう。
純平さんに電話がかかってきたのも、全然気付かなかった。


「すみません。大事な話で、寝落ちしたりして……」


恐縮して謝ると、吐息混じりの笑い声が返ってきた。


「こちらこそ。さんざん鳴いて疲れた後に、無粋な話をしてすまなかった」

「!」


ひと言余計な前半がなんとも意味深で、私は思わず息をのんだ。
純平さんは、声を殺してくっくっと笑う。
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