エリート警視正は偽り妻へ愛玩の手を緩めない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「『結婚しよう』なんて、一生言わなくても生きていける言葉、望んでないのに言うわけないだろうが」


嬉しいくせに、真意を探って揺れる私に、純平さんは深い溜め息をついた。


「俺は以前お前に、人を疑うことを覚えろと言ったが、撤回する。お前は、一生そのままでいろ」

「っ、え……」

「それは、お前の美徳だ。俺はお前を騙さないし、裏切らない。だから安心して、未来永劫、俺を信じてそばにいろ」


不敵に眉尻を上げて、それでいてなにかむず痒そうな複雑な表情を浮かべて、私の額をパチッと指先で弾く。


「痛っ……」

「返事。さっさとしろ」


思わず両手を額に当てた私に、先ほどとは打って変わって〝即答〟を求めてくる。
それもまた、らしくなく焦れているからだと見抜けてしまい――。


「は、いっ……!!」


私は今度こそ元気に返事をして、感極まって彼に抱きついた。


「ふ、不束者ですが、どうか末永く……」

「そういう、通り一遍な挨拶はいい」


純平さんが、強引に唇を重ねて遮る。


「ふあっ……」


一度は火照りが引いた身体が、いやらしく音を立てるキスで、再び熱を帯びる。
すると、彼の方から唇を離してしまった。
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