むり、とまんない。
***
「……」
「……」
む、無言……。
それからスーパーまで歩きだしたのはいいものの。
心の声が聞こえないきょりである、1.5メートルうしろをついていく私。
だから静かなのは当たり前なわけで。
今日は朝からずっと遥の声が頭の中でしていたから変な感じ。
い、今までふたりのときって、な、なに話してたっけ……!?
なんて変に緊張しちゃって、うまく言葉がでてこない。
なによりも、いくら住宅街とはいえ、もしかしたら遥のファンの子に気づかれるかもしれない。
勘違いされるかもしれない。
そう思ったらうしろを歩くしかできなくて。
遥、身長のびたな……。
艶のある黒髪が夕日に照らされてますますキラキラしてる。
中3で、既に180近くあった身長はますますのびて。
服も、私が見たことないくらい、おしゃれなやつを着てる。
私はラフなジーンズと、Tシャツの上にカーディガンを羽織っただけ。
しりたいって思ったのは自分なのに、物理的にも心も遠く感じて……。
「あのさ」
「っ、は、はいっ……!」
「ふっ、朝も思ったけど、なんで敬語?」
立ち止まって振り返ったその目がきゅうっと細められた。
ずっと遥のうしろ姿を見ていて、遥のことを考えていたからです、なんて言えない……。
「ふつうに話して」
「え……?」
「きょり感じるの、めちゃくちゃやだ」
え……。
ま、まあたしかに昔はふつうだったけど、今は前とは関係も変わって……。
「それに……なんでそんなうしろ歩くの」
「えっ」
「授業中も隣の席なのに、こっち見ようとしないし、なんで。俺は四六時中胡桃のそばにいたいのに」
「……」
「……」
む、無言……。
それからスーパーまで歩きだしたのはいいものの。
心の声が聞こえないきょりである、1.5メートルうしろをついていく私。
だから静かなのは当たり前なわけで。
今日は朝からずっと遥の声が頭の中でしていたから変な感じ。
い、今までふたりのときって、な、なに話してたっけ……!?
なんて変に緊張しちゃって、うまく言葉がでてこない。
なによりも、いくら住宅街とはいえ、もしかしたら遥のファンの子に気づかれるかもしれない。
勘違いされるかもしれない。
そう思ったらうしろを歩くしかできなくて。
遥、身長のびたな……。
艶のある黒髪が夕日に照らされてますますキラキラしてる。
中3で、既に180近くあった身長はますますのびて。
服も、私が見たことないくらい、おしゃれなやつを着てる。
私はラフなジーンズと、Tシャツの上にカーディガンを羽織っただけ。
しりたいって思ったのは自分なのに、物理的にも心も遠く感じて……。
「あのさ」
「っ、は、はいっ……!」
「ふっ、朝も思ったけど、なんで敬語?」
立ち止まって振り返ったその目がきゅうっと細められた。
ずっと遥のうしろ姿を見ていて、遥のことを考えていたからです、なんて言えない……。
「ふつうに話して」
「え……?」
「きょり感じるの、めちゃくちゃやだ」
え……。
ま、まあたしかに昔はふつうだったけど、今は前とは関係も変わって……。
「それに……なんでそんなうしろ歩くの」
「えっ」
「授業中も隣の席なのに、こっち見ようとしないし、なんで。俺は四六時中胡桃のそばにいたいのに」