あなたと出会って世界が変わる
「あっ、そう言えば…そうくんも料理出来ないんだっけ?」



「んー…出来ないかな?」



「前にね、頼くんと琴葉ちゃんと一緒に料理した時、頼くん混ぜるのものダメだったんだよ。そうくんは大丈夫だよね?」


困ったように首を傾げる



「うーん。頼よりは出来ると思うけど、自信はないかな」



「そっか、でも2人で料理作って見たかったから、凄く嬉しい」


ひな幸せそうな顔を見ると、僕まで嬉しくなる


「今日、何作る予定だった?」



「えーっとね、サラダは作ったから後はハンバーグだけかな?」



「…」


初めてひなが倉庫で料理を作ってくれた事を思い出し、苦笑いを浮かべる



「あー、前焦がしたの思い出したでしょ?」


「バレた?」


「バレバレだよー。今日は美味しいの作ろうね」


火の調節は難しく、僕はハンバーグの形作りをした


隣で見て、やっぱりひなの料理は凄いなと感心する


「いつの間にか、もう夕方だね」


ひなの言葉に外を見ると薄暗くなっている



「そうだね」


リビングに料理を運び、席につく



「ちょっと待ってね、ケチャップ私が書いてもいい?」


「いいよ」


何かを嬉しそうに書いている


「できた!」

そう言って見せるハンバーグにはニコちゃんマーク。ひならしいな


僕もひなのにニコちゃんを書いてあげると、凄く喜んでくれた


「いただきます」


手を合わせて、ハンバーグを1口食べる



「美味しい」



「良かった。2人で作ったからいつもより美味しいね」


いつもは5人でいることが多く、2人の時間が中々ない



ひなの両親がいなかったのが、予想外だったけれど2人になれたのは嬉しい
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