俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】
荷物を置き、ダイニングテーブルに並べたふたり分の食事に気づいた天澤さんは、目を見張って私に顔を向ける。
「作って待っていたのか?」
「……はい、せっかくなので一緒に食べられたらと」
あからさまにがっかりして肩を落とす私に、彼は珍しく申し訳なさそうにする。
「悪かった。まだひとりの感覚で、連絡するって考えが頭になかった」
「いえ、私も勝手に家で食べると思い込んでいたので」
素直に謝られ、私は慌てて首を横に振った。
できたてを食べてもらえないのは残念だけど、また明日以降に期待しよう。そう前向きに思ったものの、天澤さんはやや険しい顔をしている。
「これからも俺を待っていたりしなくていい。食事はそれぞれ済ませるというのが俺たちのルールで、無理して合わせる必要なんてないだろ」
彼の口から出たのは、なんとも物寂しい言葉。
確かに私たちはタイミングを合わせるのが難しいからと、そう約束した。でも、食事に関しては絶対守らなければいけないとは思わないし、臨機応変にやっていけばいいのではないだろうか。