俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】

「それは、そうですけど……。たまにはいいじゃないですか、一緒に暮らしているんだからお互いに合わせる日があっても」
「そういうのが面倒で契約結婚にしたんだが」


 あっけらかんと笑って言った私は、冷めた口調ですぐさま返されて笑顔が凍った。同時に、この結婚に対する意識の差を思い知らされる。

 私は一緒に暮らしていくうちに歩み寄ることができるんじゃないか、そうなれば結婚生活がもっと楽しく送れるだろうと思っていた。しかし、天澤さんはそんな努力は必要ないと考えている。

 契約結婚ってそういうものなのかな。ドライな関係でも一応夫婦になるのだから、相手のためになにかしたいと望むのは無駄なことなの?

 意見は心の中でぶつけるだけで表情を強張らせる私に、天澤さんは「早く食って寝ろ」と言ってバッグから荷物を取り出し始める。

 私は悲しさと悔しさを入り交じらせて俯き、刻々と冷めていく料理をただ見下ろしていた。

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