俺様パイロットは契約妻を容赦なく溺愛する【極上悪魔なスパダリシリーズ】
彼がなぜそうしようと思ったのかは謎だが、貴重な機会なのでおとなしくついていくことにする。
肉が食べたい気分だというリクエストだけ伝え、あとは彼にお任せで連れられてきたのは、空港からタクシーで十数分の場所にあるレストラン。熟成肉をメインで提供しているお店らしい。
店内は外国のワイン貯蔵庫を彷彿とさせる、高級感漂う落ち着いた雰囲気で、大人な彼によく似合う。私は浮いている気がしてならないが、それよりも今の状況に対しての緊張でそわそわしっぱなしだ。
席につき、メニューもお任せして頼んでもらった。ほどなくしてグラスに注がれたスパークリングワインで乾杯し、ひと息ついたところでとりあえず聞きたかったことを切り出す。
「今回のフライト、天澤さんが操縦していたんですか? 今日のランディングも」
「ああ。機長が任せてくれたからな」
彼はなんてことないというふうに答えるけれど、私は興奮気味に目を輝かせる。あのテクニックを繰り出したのは、やはりこの人だったのだ。
「すごかったです! ウインドシアに遭遇したときはハラハラしちゃいましたけど、ゴーアラウンドもスムーズだったし着陸も完璧でした!」
「見てたのかよ」