BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-





「千広くん、ごめん、ね……ごめんなさいぃい……」



黒帝の敷地に足がついたとたん、堰を切ったように涙が溢れてきた。

まるで幼稚園児のように声を上げて泣いてしまう。



「幹部のみんなにも謝んなくちゃ、わたし、すごいひどいこと、して……」

「泣くな。あいつらにもあとでちゃんと話はつける」

「………」



千広くんはどうしてこんなに冷静なんだろう。

わたしはわからないことばっかりなのに。



「あの……どうして、来てくれたの?」

「またそれか」



初めは絢人くんが千広くんに連絡してくれたのかと思ったけれど、

わたしが大河くんに連れ込まれてから、千広くんが来るまでの時間を考えるとおそらく10分程度で。

それだと、あまりにも早すぎて辻褄が合わない。

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