光の向こうへ
今は、泣くことはないがいつまで経っても勝つことは出来ない。
今後も、太陽がはるかに勝つことはないだろうけど、一回ぐらいははるかが太陽にいいまかされるところを見て見たい気もしないこともない。

「てか、俺ら今日から三年だぜ?!」
「たいちゃんが三年生とか信じられないよねー。精神年齢まだ小学生なのにね!」
「はるか。お前は俺に突っかからないと死ぬ病気か何かか?」
「ほんとのことを言っただけだよー。」
この前入学したばかりのような気がするのに、気づけば3年生を迎えていた。
こうしてくだらない話をしている今も時間は少しずつ終わりに近づいている。

「この道、通るのもあと一年なんだな」
独り言のように口から出た言葉に驚いた。しまったと気づいた時には遅く、はるかと太陽がニヤつきながらこちらを見ている。
はるかのニヤつき顔は素直に可愛いと思うが、太陽のそれはなぜだか鼻につく。他の女子が見ればそれも「きゃー!!かっこいい」とかいう子もいるのかもしれない。何気にモテる鈍感男だから。
かっこいいじゃなくてうざいの間違いだろうと思うけど。
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