【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「それね。私のプーランジェ語の勉強本」

「そうは見えないけど?」
 アデライードは笑いながら、コピー本をめくっていく。
 アイリーンの心臓と脳みそはもたない。心臓は激しく鳴っていて、そのまま爆発するんじゃないかと思うし。脳内では、後悔と後悔と後悔が激しく戦っていた。
 ページをめくっていくアデライードの表情からは笑みが消える。その彼をじっと見ているアイリーン。コチコチと時計の針の音がやけに大きく聞こえる。

「リーンちゃん」
 アデライードの低い声が響いた。
「あなた、これ」

「ごめんなさい、ごめんなさい。勝手に描いてごめんなさい」
 アイリーンは顔を下に向ける。

「なんで、謝るの? これ、素晴らしいわ。今、私の中にアイデアが閃いた。せっかく新装版にするのであれば、キャラ紹介とかもいれたいわ。そのときにこうやって絵があるとわかりやすいわよね。それから、お話の途中に絵もあるといいかも」
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