【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
まずは身近なできるところから始めよう。アディの作品をまるっと一冊翻訳してみるところから。そして、アデライードから打診のあった漫画を描くこと。これもできればアスカリッドとプーランジェの二つの言葉で。
アイリーンは目の前のグラスに手を伸ばした。冷たい飲み物が喉を通り抜け、落ち着きを取り戻させてくれる。
「アイリーンちゃん。ここね、デザートが美味しいのよ」
アデライードはフルーツがたっぷりのったケーキを薦めてくれた。言葉に甘えて、それを受け取る。一口スプーンですくい口の中へいれると、甘酸っぱさが口の中いっぱいに広がる。この味の広がり方は、本を読み終わった時とよく似ている。
本を読むと、こうやって甘いのか苦いのかわからない気持ちが、心の中いっぱいに広がるものだ。例えば、悲しい結末を迎えた物語であっても、読み終わった直後はなかなかそれを受け入れられないけれど、少し時間が経って思い返せば、作品としてはあの終わり方が良かったのかもしれない、とか。別な結末を迎えていたら、あの人はどうなったのだろうとか。そうやって妄想をかきたてる。逆に、楽しい結末を迎えた物語は、今後の登場人物の生活などを想像してしまう。
ああ、そうだ。アスカリッドにはそういう気持ちにさせる物語が多いのだ。プーランジェの恋愛小説は現実主義。アスカリッドの小説は理想、むしろ想像、というよりは妄想。ご都合主義ともいうかもしれない。だけど、物語の中くらいでは現実を忘れたいときもある。
アイリーンは目の前のグラスに手を伸ばした。冷たい飲み物が喉を通り抜け、落ち着きを取り戻させてくれる。
「アイリーンちゃん。ここね、デザートが美味しいのよ」
アデライードはフルーツがたっぷりのったケーキを薦めてくれた。言葉に甘えて、それを受け取る。一口スプーンですくい口の中へいれると、甘酸っぱさが口の中いっぱいに広がる。この味の広がり方は、本を読み終わった時とよく似ている。
本を読むと、こうやって甘いのか苦いのかわからない気持ちが、心の中いっぱいに広がるものだ。例えば、悲しい結末を迎えた物語であっても、読み終わった直後はなかなかそれを受け入れられないけれど、少し時間が経って思い返せば、作品としてはあの終わり方が良かったのかもしれない、とか。別な結末を迎えていたら、あの人はどうなったのだろうとか。そうやって妄想をかきたてる。逆に、楽しい結末を迎えた物語は、今後の登場人物の生活などを想像してしまう。
ああ、そうだ。アスカリッドにはそういう気持ちにさせる物語が多いのだ。プーランジェの恋愛小説は現実主義。アスカリッドの小説は理想、むしろ想像、というよりは妄想。ご都合主義ともいうかもしれない。だけど、物語の中くらいでは現実を忘れたいときもある。