【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 さて、アイリーンはどのような芝居が好きなのだろうか。デートに誘うという約束したまではいいが、いつ、どこでというところまで決めきれていない。
 そうこうしているうちに月がかわってしまい、収穫の月。数日後に控えた卒業パーティの準備で、生徒会の仕事もバタバタとし始めた。

 本部役員のメンバーだけでは、準備もここまでスムーズに進まなかったであろう。何気にノエルとアイリーンの存在というのは大きなものであるとイブライムは感じていた。特に卒業パーティは学院で行われるパーティの中でも一番大きなもの。そのため、教師からはもちろん生徒たちからの期待度も高い。
 その期待にも疲れ、生徒会室の会長席で突っ伏していたら、ノエルがお茶を淹れてコトリと置いてくれた。

「お疲れのようですね、会長」

「なんだ、エルか」

「その、リーンじゃないからあからさまに残念がる態度、やめて欲しいわね」
 コトリと置いたお茶をまたお盆の上に戻して、ノエルはソファの方へと向かう。

「それ、オレの分じゃなかったのか?」

「そんなあからさまに嫌がるような態度をとるような人の分はありません」
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