【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 興奮した身体を、優しい風が撫でつける。アップにしたアイリーンの髪の後れ毛が、それによってふらふらと揺れる。揺れているのは、アイリーンの心。
 イブライムがアイリーンの両肩に優しく手を置いた。これでは逃げられない。

「何度でも言う。オレは周りからどう思われたってかまわない。リーン、君のことが好きだ。オレと恋人同士になって欲しい。『はい』か『いいえ』か。それ以外の言葉はいらない」
 がっちり掴まれていて逃げられないし、答えもまさかの二択。アイリーンは何か言おうと口を開くが、それが言葉にならない。口をパクパクしている金魚のよう。

「リーン。オレの告白は迷惑だったか?」

「迷惑ではありません。とても嬉しいです。ですが、私には自信がありません」

「何の?」

「イブ様の隣にいる自信」

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