【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「そうだったわ。リーンの方も、何か相談事があったのよね。私ばかり興奮してしまってごめんなさい」
 ノエルは落ち着きを取り戻し、ノートを閉じてアイリーンの手元へと戻した。それから一口お茶を飲む。
「それで、リーンの相談したいことって何かしら?」
 ノエルは椅子に座り直して身体の向きを少し変えた。

「あの、新入生歓迎パーティの件です」

「ああ。あれね。ただのパーティよ」

「ええと、それが苦手なのです。まだ、よくわからないところですから」
 よくわからない、というところでノエルは察した。つまり、よくわからない人とは踊りたくない、ということ。

「そうね。この学院のパーティって、そういう出会いも兼ねているから」
 やっぱり、か。
「いくらアスカリッドの恋愛が自由だといっても、身分の問題はあるからね。いきなり私が庶民と結婚します、なんて言ったら、それはそれで問題なわけ。だから、ある程度は学院の中で出会わせましょうっていう魂胆もあるのよ」
 ノエルのその言葉に頷く。
「そういった意味では、学院主催のパーティは多いわね。新入生歓迎と卒業パーティだけでも二回でしょ。その他に、社交シーズに合わせて一回開かれるし。それに、生徒たちだけでなく、新入生歓迎と卒業パーティは家族も出席できるし」
 なんか、集団お見合い的なものを感じる。
「家族がいないリーンにはちょっと大変かもしれないわね。エスコートの問題もあるし」

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