冷徹ドクターは懐妊令嬢に最愛を貫く
蝶子は真剣な目で彼を見据えて言う。晴臣は目をパチパチさせたかと思うと、ふっと唇の端を持ちあげた。
(笑ってくれた? 違う、笑われているのか)
恥ずかしそうにうつむく蝶子を晴臣はじっと見つめる。
「そういう台詞を、男の前で安易に口にするのはやめておけ」
低くささやかれたその言葉の真意ははかりかねたが、蝶子はこくりとうなずいた。どうしてかわからないが、胸がうるさく騒ぎたてる。
アミューズ、オードブルと、出てくる料理はどれもこれも美味だったが、スープを前にした蝶子はスプーンを持つ手をぴたりと止めた。
(どうしよう、うっかりしてた)
スープの具材に小エビが入っている。蝶子は軽い甲殻類アレルギーがあり、食べると少し肌が痒くなるのだ。
少し痒くなる程度なのだから、なにも言わず食べるべきか、正直に晴臣に打ち明けるべきか、蝶子は悩む。『苦手なものは?』と彼はきちんと確認してくれたのに、舞いあがっていて甲殻類アレルギーを忘れていたなんて恥ずかしすぎる。
(やっぱり食べよう。少しくらいなら大丈夫)
そう決意した蝶子はスープに口をつけた。エビの味が嫌いなわけではないので、小さな器に入ったスープはすぐに飲み終わった。
(笑ってくれた? 違う、笑われているのか)
恥ずかしそうにうつむく蝶子を晴臣はじっと見つめる。
「そういう台詞を、男の前で安易に口にするのはやめておけ」
低くささやかれたその言葉の真意ははかりかねたが、蝶子はこくりとうなずいた。どうしてかわからないが、胸がうるさく騒ぎたてる。
アミューズ、オードブルと、出てくる料理はどれもこれも美味だったが、スープを前にした蝶子はスプーンを持つ手をぴたりと止めた。
(どうしよう、うっかりしてた)
スープの具材に小エビが入っている。蝶子は軽い甲殻類アレルギーがあり、食べると少し肌が痒くなるのだ。
少し痒くなる程度なのだから、なにも言わず食べるべきか、正直に晴臣に打ち明けるべきか、蝶子は悩む。『苦手なものは?』と彼はきちんと確認してくれたのに、舞いあがっていて甲殻類アレルギーを忘れていたなんて恥ずかしすぎる。
(やっぱり食べよう。少しくらいなら大丈夫)
そう決意した蝶子はスープに口をつけた。エビの味が嫌いなわけではないので、小さな器に入ったスープはすぐに飲み終わった。