天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 そしてジェラルドが手で触れ、こねると面白いように形を変えていった。まずは取り出したものをまとめて、円形に。それから型にはめて綺麗な立方体に成形する。

 最後にジェラルドは定規と銀色に光るナイフを取り上げた。

 定規を当て、立方体の端に印をつける。そして、その印に沿って立方体の端を切り落とした。薄い板のようになったそれを取り上げ、子供達の前に差し出す。

「これ、これが、映写する部分になるんだ」

「へぇ!」

 ミリエラとカークの声がふたたび揃う。そして、ジェラルドは壊れてしまったオルゴールを取り上げた。

 オルゴールの蓋を開き、中に作った部品を取りつける。

「見ていてごらん」

 ねじを巻き、もう一度蓋を開けば、流れるのは懐かしさを覚える音色。そして、母の姿が映し出された。

「――映写機、本物、初めて、見た……!」

 ジェラルドは、くすりと笑うと、オルゴールの蓋を閉じた。

 音楽が中断され、空中に浮かび上がっていた映像も消え失せる。

「このオルゴールは、ミリエラにあげよう。アウレリアの姿を記録した記録板もたくさんあるから、それも持っていくといい」

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