天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 そんな彼の様子をまじまじと見ていたカークは、「おう!」と胸を叩く。

「俺はミリィの護衛だからな! ミリィを守るのは当然だ!」

「ありがとう、カーク」

 ジェラルドが顔をくしゃりとさせる。泣いてしまうのではないかとはらはらしていたら、父はふふっと微笑んだ。

「ミリエラは、本当に大切に育てられたのだね……」

 少しばかり、彼が寂しそうに見えたのは、ミリエラの気のせいだろうか。五歳の誕生日を迎えるまで、彼とこうして会話をかわすことさえほとんどなかったから難しい。

「でもね、パパ――ミリィ、パパと一緒にいられて幸せ」

 だから、ミリエラも精一杯笑うのだ。そうすることで、ミリエラ自身も愛されていると実感することができるから。

「パパ、ミリィも錬金術使いたいな。パパみたいになれる?」

 ジェラルドの様子を見ていたら、錬金術に俄然興味がわいてきた。

 彼に教えを乞うことにより、もっと距離を詰めることができるかもしれないし。

 それに――この世界で生きていくための知識だって必要だ。

「もちろん。では、少しずつ学んでいこうね。私の仕事部屋を見学に来るといい」

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