天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 今の王妃は、前王妃の死亡後、その地位に就いた人だ。ディートハルトにとっては継母ということになる。そして、王と彼女の間にもディートハルトにとっては異母弟となる王子が誕生している。

(ディートハルト殿下が、邪魔になったってことなのかも)

 権力争いを繰り広げる権力者達の話なんて、いくらでも知っている。

 こんなに幼いのに、遠くに追いやられてかわいそう――と精神面ではともかく、肉体面では自分の方が年下なくせに同情した。

「ディー……ディートハルト殿下。お庭に行きましょう」

 頃合いを見計らって、ディートハルトを誘った。彼の名前は長いので、噛まないようにするのが大変だ。

 物おじしない態度を見せてはいるが、ディートハルトの方も気を張り続けていて、少し疲れた気配を漂わせている。

「ミリエラ嬢が案内してくれるの? 侯爵、ご令嬢をお借りしてもよいかな?」

「殿下がよろしければ」

 胸に手を当て、ジェラルドは一礼した。だが、すかさずオーランドに目配せしたのをミリエラは見逃さなかった。

 さすがに、子供達だけで庭に出すような真似はしないらしい。

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