天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 カークが話に割り込み、父は困った様子で、ちらりとディートハルトに目をやった。ディートハルトは、マナを持っていない人間だ。彼が気分を損ねないか心配しているらしい。

「かまわないよ、侯爵。僕がマナを持っていないのは、皆知っているしね――カークは、変に気を使わないから、僕も楽なんだ」

「そうですか。それなら、よろしいのですが」

 カークの父、オーランドは、体内にまったくマナを持っていない。

 十人にひとり程度とはいえ、マナを持っていない人間は、細かなところで差別の対象になるらしい。

 カークは身近にオーランドという例があるから、ディートハルトにも父親に接するのと同じようにしているらしい。それが、ディートハルトにとっては新鮮なようだ。

「うんと細く、少しだったよな――うりゃ」

「ダメ、カーク。それじゃ、多すぎ」

 繊細な作業は、六歳の子供にはまだ早かっただろうか。ミリエラが止めるよりも先に、スライムの魔石は崩れ落ちてしまった。

「おおおおおお? 難しいな、これ! 侯爵様、もうひとついいですか?」

「かまわないが――」

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