天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
 父の机に置かれている魔石を遠慮なく掴もうとしたカークの袖をミリエラは引いた。かまわないと言えばかまわないが、ここでは父の邪魔になってしまう。

「カーク、あっちでやろ。あっちで」

「……おう」

「ディーもちょっとだけいい?」

「カークが成功するところを見てみたいからね。僕もかまわないよ」

 カークに付き合うとは、ディートハルトは人間ができている。

 王族って皆こうなんだろうか。

 床の上に輪になって座り、ミリエラはカークの前に魔石を並べた。

「これ、ディーのくれた魔石。これで足りる?」

「こんなにたくさん崩す前に、絶対に成功してやるからな!」

 カークは魔石を取り上げてマナを注ぐ。崩れた。

 めげずにもう一度。また、崩れた。

「もっとそっとだって言ってるでしょ! ディーの魔石なんだから、無駄遣いしないで!」

「ほんと、難しいよ。これ――」

 ミリエラは手を伸ばし、カークのおでこをぴしゃり。本当に軽くなので、痛くはない。

 まだめげていないカークが三つ目を取り上げた時、無言で横から手が伸びてきた。ディートハルトの手だ。

「ディー?」

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