天才幼女錬金術師に転生したら、冷酷侯爵様が溺愛パパにチェンジしました!
「"お父様"、これは、ちゃんとしておかないとダメ。陛下がどういう立場をとるのか、グローヴァー侯爵家はどうしたいのか。そうじゃないと、いろいろな人達が暗躍を始める。"私"が誘拐されたのだってそうでしょう?」

 グローヴァー侯爵家が、これ以上力を持たないように。

 ミリエラの力を家に取り込むために。

 精霊に近づくために。

 自分の望む者を王にするために。

 思いは様々だろうけれど、皆、それぞれの思惑でそれぞれの立場から動いている。その野望を止めることはできない。

 だからこそ、父は権力から身を引くと宣言したのだ。ディートハルトも。王家の人達にはそれを受け入れてもらわなければ困る。

「父上。僕は王位継承者としてではなく、グローヴァー侯爵を師とし、錬金術の観点からこの国を守る術を勉強したいです。王宮を離れることを許してください」

「いいの? 王子様は、王宮にいないといけないんじゃないの?」

 ディートハルトが、グローヴァー侯爵領に戻ってきてくれるのは嬉しい。だが、それは本当に彼のためになるのだろうか。

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