あやかし戦記 見えない糸
恥ずかしさのせいで、いつもは出ない声量が喉から出ていく。そして全身が熱い。イヅナはレオナードから顔を逸らし、声にならない声を上げながら頭を抱える。
「……黙っておけばよかったのに」
ヴィンセントが呆れた目でレオナードを見つめ、レオナードが「だってよぉ〜」と言い訳を始める。その様子を見てギルダの顔にまた笑顔が戻ってきた。刹那。
ビィー!ビィー!ビィー!
どこからか、サイレンのような大きな音が響く。突然のことにイヅナたちが肩をびくりと揺らすと、ギルダが「この音は!」と青ざめた顔でリビングを出て行く。
「何だ?」
「とりあえず、僕たちも行こう!」
ヴィンセントに言われ、それぞれ武器を手にして家の外に出る。するとそこには、地獄のような光景が広がっていた。
数時間前まで静かで平和だったムエルト村は今、あちこちから呪文を唱える声が聞こえ、炎や雷などが飛び交っている。
巨人たちが大勢村に現れ、村人たちを襲っている。あのサイレンは危険を報せるものだったのだろう。
「……黙っておけばよかったのに」
ヴィンセントが呆れた目でレオナードを見つめ、レオナードが「だってよぉ〜」と言い訳を始める。その様子を見てギルダの顔にまた笑顔が戻ってきた。刹那。
ビィー!ビィー!ビィー!
どこからか、サイレンのような大きな音が響く。突然のことにイヅナたちが肩をびくりと揺らすと、ギルダが「この音は!」と青ざめた顔でリビングを出て行く。
「何だ?」
「とりあえず、僕たちも行こう!」
ヴィンセントに言われ、それぞれ武器を手にして家の外に出る。するとそこには、地獄のような光景が広がっていた。
数時間前まで静かで平和だったムエルト村は今、あちこちから呪文を唱える声が聞こえ、炎や雷などが飛び交っている。
巨人たちが大勢村に現れ、村人たちを襲っている。あのサイレンは危険を報せるものだったのだろう。