ときめき、デイドリーム



千住くんの家事レベルの高さに驚きつつ、それを千井光流くんが弄れば、無表情で頭をがしりと鷲掴みに。


う、うわあ……、や、やっぱりこの人、ちょっと怖いかもしれない……。


真生はなんでか真顔だし、というか持ち前のマイペースさ発揮してお弁当広げちゃってるし!どんなメンタルしてるんだろう、この子……。

わたしも見習いた……いや、たぶんこれはお手本にしちゃいけないやつだ。見習ったら、なんか、いろいろ渋滞しそうな気がする……。



「……?凛琉、パン、食べないの?」

「あっ、いや、食べるよ!食べるけど……何もここで食べなくていいんじゃないかな、と」



本音を言うなれば、永遠にすぴすぴとお眠りになられている朝水さまのご尊顔を眺めていたいけど、どうもこの空気感に慣れない。


わたしは、ここにいてはいけないんじゃないかと、思ってしまう。



「凛琉、」



そんな、野暮ったいことを考えていたわたしの腕を、やさしく親友が掴む。


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